講談社から出版された『三千里』シリーズに
大暁が関わっているのですがこれはあまり知られていないかもしれません。
『三千里』の上・下巻、『続 三千里』の上巻で脚注とルビを担当しています。
こちらは『三千里』上巻の目次です。
本名の「茂雄」で校訂として登場しております。
これは1972(昭和47)年の12月に三千里への解説を頼みたい、と
東京から電話があり二つ返事で引き受けた、と書いてありました。
解説(たぶん脚注)と難読漢字へのルビをつけることが
今回頼まれた主な仕事だったそうです。
年が明けてからはひと月ほどずっとこの仕事にかかりきりで、
ことあるごとに「碧梧桐の語彙はすごい」と書いていました。
自分で好きに読む分には良いが、
人に見せるものとなると正しくなければならないので
辞書が手離せなかったそうです。
また、自分自身の勉強にもなるので大変ありがたいことだ、とも書いていました。
毎年1月には独立祭のため上京しているので、
その時に講談社で直接打ち合わせもしていました。
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ところで我が家に保管されてある初版本の『三千里 上』には
第二刷用に、かと思うのですがあれこれとメモが書いてあります。
見えますでしょうか?
鉛筆であれこれとメモをしています。
たくさんのページ(体感だと三分の一くらい)にこのようなメモがあるので、
本が出てからも勉強を続けていたのだなと思います。
『続 三千里』の方は上巻だけ名前が載っているのですが
なぜ上巻だけなのかについてはまた追って調査してみたいと思っております。