西条市周布に愛媛県立東予高等学校があります。
今年(2022年)発表された高等学校の再編によって
西条産業科学高等学校(仮称)になるかもしれませんが
現在のところ東予高等学校としてあるこの学校は、
1962(昭和37)年に壬生川工業高等学校として誕生しました。
1972(昭和47)年2月、この壬生川工業高校の
講堂に掲げる作品を書いて欲しいという依頼があり、
澤田大暁が『勤勉』と『創意』という作品を
全紙に濃墨と淡墨で書きました。
後日、当時校長だった萩尾晴美先生が直接
持田町の大暁の自宅までお礼に来られたそうです。
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壬生川工業高校はその後東予工業高校になり、今の東予高校になりましたので
さすがにもう残っていないだろうと思っていました。
それが、先日お邪魔した松山西中等教育学校(こちらの記事です)で担当頂いた先生が
たまたま少し前東予高校に務めてらしたということで
壬生川工業高校のも残っている可能性がありますよと教えて下さいました。
そこで、思い切って連絡してみますと
『現在も体育館に飾ってありますよ』とのご返答が!
喜んでさっそく撮影に行きました。
こちらが体育館です。
中に入ると、
ありました!
この正面にある舞台の左右に掲げてある作品がそれです。
両方とも丁寧に表具されて掲げてありました。
とてもありがたいです。
そして気になる落款印はというと…
どちらも馴染みのある伏見冲敬先生から頂いた印でした。
やはり学校に寄贈する作品にはこの落款印を使っているようです。
一対になっている作品だからこのような朱文と白文の使い方をしたのかなと
興味深く感じました。
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ちなみにこの二つの言葉は、校訓の言葉なのだそうです。
校門入ってすぐのところで校訓を見つけました。
こちらは初代の校長先生が書かれた作品だそうですが、
五つある校訓のうち最初の二つが、今回掲げられていた作品の文言です。
工業高校の校訓として、どれも必要な資質のように思いました。
そして、この最初の二つのうち
「創意」を淡墨、「勤勉」を濃墨にしている点についても
なんだか納得のチョイスだと思いませんか。
校訓というのは、児童・生徒として中にいる時はあまり意識していなかったですが
大人になってから見てみると
実に的を射た文言であるものだと感心します。
対応して下さった教頭先生をはじめ先生、事務の方、
ありがとうございました!
2022/11/12追記
東予高校ホームページにて紹介していただけました!
こちらからぜひご覧になって下さい★