松山市木屋町一丁目に今もある清水公民館第三区分館の
門札を沢田大暁が書いています。
この写真では見えにくいので少し近づいてみます。
扉の左側にある二つの木の門札のうち、
左側のより読みにくい方がそれです。
さらに近づいてみます。
この距離ですら微妙っていう感じですね。
来年で60年経つようなので、
それもそうかな、という気がします。
ここまで近づいてやっとなんとか読めるかなというところですね。
よーく見ると、たしかに大暁の筆跡です。
.
この清水公民館第三区分館は、
1963(昭和38)年3月26日に落成しているそうです。(※)
(※清水公民館へ問い合わせて教えて頂きました。ありがとうございました!)
大暁の記録によれば、
3月12日に豊田鉄工所の豊田さんという方が持田の家へ木の看板を持って来て、
この清水公民館第三区分館の文字を書いて欲しいと依頼したそうです。
そしてその翌日に看板を仕上げた、と書いてあります。
直接書いて雨ざらしになる木の看板や門札は
時間の経過とともに読みづらくなってしまうのが残念ですね。
ある意味『味が出る』のですけれど、
標識としての意味もある看板の場合には
その存在意義が薄れてしまうのが痛いです。
『読みやすくて』『センスが良くて』『美しくて』『オリジナリティがあって』
さらに『技術もあって』良い字なのに
読みづらいというただ一点だけで用をなさなくなってしまうのは
なんだかもったいないですよね。
今ならもうちょっと長持ちさせる技術はあると思うので、
現状のものをどうにかする方法もないものかなぁと思ってしまいます。