【書の鑑賞】4.線を引くということ①

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線質

絵と書の決定的な違いの一つが「線」だと思う。

線自体が生きているかどうか、ということが

書作品を書くうえでとても大切になる。

筆を持ってただひいた線と、

力を込めて書いた線では同じ太さ、同じ長さだとしても全く違って見える。

それは「プロが見たら」という前提がなくても

誰が見ても同じように全く違って見えるはずだ。

書写においては「斜めにおさえる」という点を重要だと教えるが

形はそれできれいに見えたとしても、

その斜めに押さえた線自体に力がなければ

それはただの形にすぎない。

線を生き生きさせるというのは、

単に勢いをつければ良いということでもない。

ゆっくりと書いていても力のこもった線は書けるし、

勢いだけに頼っていない分、線に深み、厚みが出る。

線の厚みというのは説明するのが難しいが、

筆を立てて書いているか寝かせて書いているかというだけでも

ちょっと違ってくるのでぜひ試してみてもらいたい。

このように、線の質というのは書作品を作るうえでとても大切なものだ。

日頃どれだけ練習を積んでいるか、

これまでどれだけ積んできたかが出やすいところでもある。

だからこそ、日々の練習においては

形だけを追うのではなく線にまで気を配ってもらいたいと思っている。