正しい文字ってなんだ?

上の三つの「窓」の文字。

さて、どれが正しい漢字でしょうか??

よーく見ると、上の「公」の部分が違いますよね。

ふむふむ、と思いましたか?

すぐに分かりましたか?

小学校の漢字教育では、①で習います。ですので正解は①です。

そして②や③で書いた場合は、間違いになります。

でも、通常筆記する場合には、③で書くこともとても多いですし、

②だって、間違いか、と言われると、

間違いとまでは言えないのではないでしょうか。

正しい文字というのは文部科学省が常用漢字として

推奨している書き方を言います。

フォントの文字と違っている場合も多いですよね。

「どちらでも良い」ということも決められていますし、

逆に、骨組みさえ合っていれば美しさについては言及していません。

書写の範囲内で優劣をつける場合には

こういった細かい骨組みができていることが大前提になり、

そのうえでの美しさを競うことになります。

逆に、書写を離れ、芸術科になった際には、

決められた形にはあまり意味がなくなります。

正解が一つでなくなるという方が正しいかもしれません。

極端に言えば、字のパーツさえあれば、

あとは美しいかどうかが重要になります。

今年の4月から始まる新しい学習指導要領では、「許容」と言って、

小学校の漢字教育の中でも答えが一つではなくなってきています。

「正しい字」ももちろん基礎として大切にしたいことですが、

それがすべてではないことも、

同時に伝えられたら良いなと個人的に思います。

参考:「常用漢字表の字体・字形に関する指針 文化審議会国語分科会報告(平成28年2月29日)」

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